男は、前夜の疲れを引きずったまま、倒れこむように家にたどり着いた。
家には、愛器eagleと新しく到着したばかりのKityKiteが男の帰りを待ちわびていた。
「待ってろよ、しばしの休息の後、お前たちの相手をしてやるからな」
男は一声かけた後、ベッドに倒れこんだ。
いくばくかの時間が過ぎ、ふと、気がつくと、男の足元には、未開封のダンボールが一つ転がっていた。
いぶかしげに箱を開けて出てきたものは・・・
ぉお、なんとBEHRINGERのスタジオコンデンサマイクではないか。
こんなものが、私の元にくるなんて、USBオーディオインタフェースUA-25の
24bit/96KHzの録音機能を用いて楽器の音を録れという、神の思し召しか?
追記:こう書いたが、24bit/96KHzで処理可能なソフトがほとんどなく、MP3に変換したときに、おかしな音になっていたので、一旦、16bit/48KHzに変換してから、MP3に落としなおした。DAWのソフトを入れれば出来るのだろうか・・・
前のブログに書いたように、ホワイトバイオリンKityKiteは乾燥期間中である。
こいつは、板厚調整を行い、eagle以上の音質を目指すつもりなのであるが、板厚調整後の音質がどのようになるかは、初期の音を記録しておかないと分からない。
そこで、ちょうどよい機会だ、KityKiteの音を残しておこう。
ということで、早速、KityKiteのセットアップに入る。前に書いたとおり、KityKiteの各パーツは調整済みであり、弦を張って顎あてをつけるだけでセットアップは終了する。もちろん、「普通このキットを買った子供たちは、駒の調整や魂柱の調整などはやらない」はずなので、キットの音といったときには未調整の音を残すべきだろう。
という理由で、私も今回は調整をやらない。
決して怠惰ゆえに調整をサボったわけではない
セットアップが終わっても、当初弦はどんどん伸びるので、すぐには演奏可能な状態にはならず、しばらくはチューナーと格闘しながら、弦の落ち着きを待つ。
さて、それでは、録音である。
すでに、レッスンでやったレパートリーは出尽くしてるのと(笑)、私の演奏技術という不確定要素はなるべく排除すべきなので(とはいっても、右手のテクニックがないので、本来の音は出ていない)、単純なスケールを録音した。
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ちょっと、鼻が詰まったような、何ともいえぬ音である。
では、表板の調整はしっかり出来ているはずの、eagleでも同様に録音することで、差を聞いてみよう。
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録音レベルを均質にできないため、再生してもほとんど分からないが、実は、楽器の音量にも大きな違いがあり、eagleはKityKiteよりもはるかに音量が出ているし、鼻が詰まったような感はない。
KityKiteがこれからの調整で、どこまでeagleに迫り、また、乗り越えられるかは一つの楽しみである。
(6800円のKityKiteに簡単に乗り越えられたら、少し悲しいかも? 笑)
追記:鼻が詰まったような音は、もしかしたら、まともな弦に替えて、楽器を弾き込むことでよくなるかも?
ちょこっと遊んだ限り、KityKiteは結構弾きやすい楽器である。チャルダッシュのフラジオもわりと素直に出てくれる。(eagleがフラジオ出にくいだけか?)
このまま少し弾き込んでみないと音の比較にはならないかなぁ?