アダルト・ヴァイオリン May the force be with you..

2005年12月4日

読書記録

Filed under: 読書感想 — @ 9:44 AM

このところ、東京での会議が多いので、行ったり来たりに本を読む時間が結構取れる。この1~2週間で4冊の本を読んでいる。あんまり重い本(重量も中身も)を混んだ電車で読む気にはならないので、どれも軽く読めるものばかり。


ITプロジェクトマネージャのためのコーチング入門

この本は、タイトルのIT-PMに惹かれたのであるが、ITなんて本文には全然といっていいほど出てこなく、普通のコーチングの本だった(笑)。それでも、運動選手のコーチングなどではなく、ビジネスにおけるコーチングだから、色々な応用が利くものではある。HOW TO本の域を出ていないので、一度読んだらもう読み返す必要はなさそう。


崖っぷち弱小大学物語

この本に出ているような大学はたくさんあるだろうけれど、著者が研究畑一筋の人間であり、本書全体の基調の中に、どうしても価値観の基準が凝り固まっているような印象を受けた。それでも、この本は、これから新入社員を受け入れる立場の社会人にも読んで欲しいし、子供がまさに進学という親も読むべきかもしれない。「弱小大学」だけでなく、日本の大学が全体的に本書のような状況に陥りつつあるというのが正直なところだろうから。


自動車が危ない

製品開発にかかわったエンジニアならどの分野でも「自動車だけが特別ではない」という意識があると思う。リコールの制度がある分野はマスコミも注目し社会的に認知されるのであるが、この制度のない製品や同じ製品でもリコール対象にならない不具合など、新しいものを開発する以上、開発対象が複雑になるにつれ何かしらトラブルは生じてくるものである。
この本で面白かったのは、アメリカの調査会社のブランドごとの品質評価結果である。日本のマスコミは概して日本車の品質が高く、アメリカ車の品質が低いという神話を宣伝しているが、メーカー別の統計では確かにトヨタ・ホンダが1,2位を占めているが、ブランド別に統計しなおすと、レスサスは確かに1位であるが、トヨタ、ホンダブランド車はアメリカ車よりも下にあるのだ。マスコミの日本車賛美の記事にエンジニア自身が踊らされないように気をつける必要がある。GM、FORDの大きな問題は設計品質が悪いことではなく、UAWが強力すぎてコストダウンできない点にあるような気がしてならない。多分、彼らはChapter11を発動して一度労働者を解雇してしまったほうが、立ち直れるだろう。


なぜ、「頑張っている人」ほど、うまくいかないのか?

これもHOW TO本である。メンタル・バンク・コンセプトという手法で潜在意識の改善をしようというものである。プラス思考ではうまく行かず、この手法ならOKというのもなんだか・・・なのであるが、毎晩、寝る前にやったことの記録をつけるというのは、それだけでも十分効果がありそうな手法ではある。
この本の方法を薦めているのではなく、自分がその日のうちにやったことの整理をし、一覧することで、「気づき」を誘発することができるので、狙う効果は全然違うけれど、役に立ちそうだ。
枕元にノートをおき、手書きで書くという手法もお手軽だし、いいかもしれない。

アマゾンで次に読む本も数冊仕込んでいるので、まだまだ読書は続く。
(長い電車の時間を睡眠にあてるべきか、読書にあてるべきかは悩みどころ 笑)

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