明日からの出張を前に、時間がかかるライニングの補修をしようと試みる。
前に書いたように、クランプの数は足りないので、最初は手をつけるつもりは
なかったのだけれど、ふと手持ちの工具類を見ていてピンチを使おうと思いついた。
ピンチを普通に止めただけでは下側のライニングには力がかからないので、
写真のような形にして、十分力がかかるようにする。
これで、出張から帰った頃にはボディの下側は本来キットが提供すべき
状態にはなっているはず(笑)
次の工程は、裏板の厚さ調整である。
ストラディバリウスの板厚にあわせて削っていくのであるが、
この調整にはリムが接着された裏板の板厚を0.1mm単位で
測るという難関が待ち受けている。
こんな測定のための工具は市販されていないので、
(実はアメリカにはあるのだが高い!)
自分で作るのである。
これように買ったはずの隙間ゲージがあまりに乱雑な部屋のどこかに
入り込んだらしく見つからないので、工具の製作はそれが見つかってから
ということになるだろう。
バイオリンの響版の調整の方法であるが、
本来は少し厚めに削っておいて、タッピング音で調整をつめるのである。
ところが、何しろ裏板はすでにリムに接着されていて、タッピング調整はできない。
モールドがないので、リムからはずす分けにはいかないし、
目をつむって、ストラディバリ通りに作るのが今のところ最善だろう。
表板は、タッピング調整が可能なので、どうするかは後々検討予定。