理論だけなんてのは論外としても、シミュレーションで動いたというレベルと
実際にものを動かすレベルは全く異なることがきっと身にしみたことでしょう。
もっとも、まだ動いていないから、今日一日が勝負の日となるんだけれど・・
アナログの物理世界をディジタル化して扱う組込みでは、開発前に机上で立てた理論が
完璧ということはまずありえない。プリント基板にしても、信号の取り回し一つ
とっても問題山積みなのである。これは自ら痛い目にあわないと中々実感できないと
いうのが、私のスタイルである。組込み分野にいながら、「ものを作ったことがない」と
おっしゃる先生がいるのには驚かされるが、エンタープライズ分野でも仕様書ありきの
ウォーターフォール型の開発スタイルには無理があることが知られていて、色々な
開発プロセスが模索されている。
読み物として面白いものがあったので、紹介する。
XP開発を行う過程をフィクション仕立てで書き下ろしたものだ。
「ホールインワンを狙わない」というのは、開発の現場にいたものの実感が
こもっているようであり、妙に共感してしまった。
アジャイルだのXPだの最近の手法は名前を見ただけでは何を言っているのか
分からないのが大問題で、名前の付け方一つで生産性が大きく変わると
思っている私には納得いかないのだが、それはそれとして、こういった
物語にしてくれると論文を読むよりも分かりやすいかも?
物語では残業をしないというのをルールとして先に決めてスタートしたが、
作業能力がある程度見えたスタッフ以外にはこのやり方は難しいかもね。
