バイオ企業、研究者による人工蜘蛛の糸の開発競争とネット上の蜘蛛の巣(WEB)が絡み合い、大きな話しながら、ごく少ない人間関係の中で物語が展開する小説です。自分の妻がどんなコンピュータにも侵入できる凄腕ハッカーだとか、まぁ、小説だからね。
大学で生物生態学という潰しのきかないことをしているおっとりした大学院生を中心に様々な男女関係が流れていきます。自然コーナーにフィールドノートのサブタイトルを見て、ブッポウソウの話かと借りてきたら、普通の恋愛小説でした ^^;
バック・ツー・ザ・フューチャーのドクに憧れて、ああいう職業に就きたいと思っていた著者は、高校の時になって、そんな職業は世の中にないと知り、意欲をなくして2浪。ものつくりが好きだったと思い出し、機械工学科に進むも、その先が見えず、留年。2留するつもりで残していた単位を先生が出してしまったので、なんの準備もなく世の中に。
アメリカからの大学生が風船で宇宙を撮影したというニュースに興味を持って、試行錯誤で風船宇宙開発を始めたことが書かれています。
一番、驚いたのが、後付けで、妻への謝辞があったことで既婚者と判明したこと!
世の中、いろいろです。