サンプリング定理を厳密に考えると、原音を再生するためには、サンプリングされた音を三角関数を使って畳み込み積分をして、連続音に直す必要があります。
今のオーディオで、CD音質として出回っているものの多くは、これをまじめにやっておらず、単にCDのサンプル音圧をDACでステップ波形に変換しています。
これでは、原音とは程遠い音が出ることは波形を見ると一目瞭然です。
この図の階段状の波形はどちらもサンプリング定理を満たしています。でも、青い線の波形にローパスフィルタを通して平滑化しても、元の波形にはならないことは明らかです。
一つの方法として、DSDに変換して、2.8MHzでステップ上に元波形を追いかける手段があります(SACDと同じです)。ですが、2.8MHzでは、CDの44.1KHzの1周期の間に64ステップしか進まないので、大音量で急峻な音圧変化には追従できません。(おとなしい音になります)
そこで、サンプリング定理の原理のまま、CDの音を4倍にアップサンプリングすることを考えています。アップサンプリングした音は、何かしらの方法で出力しないと聴けないので、USB接続のDACを探してみました。
オンキョウの製品の評判はいいのですが、これは、CDの4倍サンプリング176.4KHzが扱えません。これが扱える製品として、次のものを見つけました。テック USB接続サウンドコンバーター MUSILAND Monitor01US
少し時間が出来たら、CDを取り込んで、4倍にアップサンプリングするソフトを作成し、それをUSB経由で、このDACで出力して音の違いを聴いてみたいと思います。