アダルト・ヴァイオリン May the force be with you..

2010年2月11日

奏でることの力

Filed under: 読書感想 — タグ: — い~ぐる @ 9:47 PM

今日は、横浜みなとみらいホールのコンサートに行った。コンサート記は別途書くとして、往復で読んだ本の話。

面白かった部分の引用
P.122 —->
作曲された曲の一音符一音符の細部まで、まったくそのまま弾かなくてはならないクラシック音楽の習慣は、今となっては謎としか見えなくなってきた。少しぐらい変えたって、そんなに違いやしないし、昔はまだ、少しの変更なら許された。それに、よく見れば、どっちでもいいような音もたくさん書いてあるではないか。
<—–
著者は東京芸大の作曲専攻を出て、広島大学の教授だ(発行時点)が、さまざまな音楽を研究してきた人からこういう意見が出るのがとても新鮮だった。

もう一箇所くらい引用しよう。(文中で引用なので、引用の引用になるけれど・・ 笑)
P.163 —->
ベートーヴェンに代表されるクラシック音楽の原理は、極端に言うならドミナント→トニックの力をエンジンとする力強い疾走だ。ドビュッシーが今なおクラシック業界の異端児と呼ばれるのは、そうしたビークル(乗り物)としての音楽ではなく、例えば音色や和音の響き自体で正立するランドスケープ(景色)としての音楽を初めて生み出したからだ。
<—-
もともと、この文章はヲノサトルがキーボードマガジンんい掲載したものだけれど、著者は、このドイツ風エンジンに違和感を感じて、新しい作風を生み出そうとした一派に、フォーレやドビュッシーらのフランス音楽、ケージのアメリカ音楽を位置づけていて、面白い見方だと思う。

現代音楽とか音楽療法とか、色々な話題の周辺部に音楽における栄枯盛衰の物語が流れていて、一気に読める。

奏でることの力

現代音楽と、クラシック、ポピュラーなどの関係の捕らえ方がとても面白かった。徹夜続きで電車で寝ようと思っていたけれど、思わず行きの電車だけで、読みきってしまった。

弦楽と弦楽器の情報 wikiサイト サーバー変更

Filed under: 未分類 — い~ぐる @ 2:48 AM

あまりにレンタルサーバーが重く、表示に時間がかかるので、サーバーを他社に乗り換えました。

ドメインの変更中なので、しばらく不安定かもしれませんが、ご容赦。

ご不便をおかけしますが、リンク先の、ブックマークをご修正ください。

http://www.gengaku.info/index.php

Powered by WordPress